夏が来れば 思い出す 遥かな尾瀬 遠い空 霧の中に 浮かび来る…
今年の初めに立てた尾瀬遠征の予定では,2007年7月第1週の遠征と10月後半の遠征の2つでした。しかし,7月の遠征から帰ってきて日が経つにつれて「10月までは先が長いな」という気持ちに…。最初は冗談で言っていた「8月にもう一度尾瀬に行こうか」が段々と本気になり現実味を持ってきました。
毎日のように尾瀬の地図を見ながら,ガイドブックや尾瀬ファンの方々のネット上のレポートなどを参考にしてルートの勉強です。そういう中で「アヤメ平」に行ってみたいと思う気持ちが強くなりました。家内に相談すると反対もなくすんなりと決まりました。家内もかなり“尾瀬病”が進行しているようです。
行くと決まったら,7月の遠征の参加者のエリちゃんにも声をかけます。「参加したいので休みの都合をつけてみます。2~3日時間下さい」との返事。数日後,どうしても休みが取れなかったと残念そう。また秋に行けるようなら連れて行ってあげるからと慰めておきました。
こういうわけで,今回は2人での遠征です。最終的に散策順路を決定して山小屋の予約をしました。尾瀬内に3泊します。海を越えての遠征ですから,片道の高速料金だけでも深夜割引を使わなければ2万円以上になります。それだけ交通費をかけて行くのに1泊や2泊では“もったいない”です。行く以上は最低でも2泊,できれば3泊します。本当はもっと滞在したいのですが,さすがにそれだけの休みはよほどの覚悟がないと取れません。
出発は8月26日(日曜日)午後3時に決めました。午後の出発なら普通に睡眠をとってから出発できるので今までのような夜中出発よりは身体が楽そうです。翌朝は少し仮眠の時間も設けています。鳩待峠到着予定は月曜日の早朝です。
高速に乗ったのが3時15分頃でした。信州遠征でも明るい時間帯に走り始めることはまずありませんから,私たちにとっては珍しいことです。実は,いろいろな行き方を試しているところです。
高速に乗ると気合を入れます。眠気が最大の敵です。
これから瀬戸大橋を渡り山陽自動車道や中国自動車道,そして名神高速道路など幾つもの高速道路を乗り継ぎ関越自動車道沼田ICまで一般道路に1度も下りることもない「高速の旅」です。鳩待峠までは約13~14時間,約950kmのロングドライブです。
途中,山陽自動車道の「SA三木」で休憩を兼ねて夕食タイムにしました。ここのSAにはホテル宝塚経営のレストランがあります。SAのレストランとは思えないほど美味しいものを食べさせてくれます。一番のお気に入りは「ビーフシチュー」です。久しぶりだったので今回も2人ともビーフシチューを注文しました。満足です。私たちは食い意地が張っていますので,食べ物にはこだわります。不味いものを食べてお腹が大きくなるのは我慢できません。秋の遠征では別のものを食べてみようと思っています。
今乗っている車は年末で丸4年になりますが,この車を手に入れてからはエコ運転をいつも心掛けています。8月は高速のガソリン代がレギュラーで145円になりましたからなおさらです。
今回は前回にも増してエコ運転を心掛けようと思っています。こういう目標意識(最近流行の言葉で言うと,モチベーション)を持つことで長距離の運転に適度な緊張感を加味することができるだけでなく,ガソリン代の節約にもなります。一挙両得ですね。
途中,兵庫県で事故渋滞に遭遇しました。時間のロスは大したことではないのですが,その分燃費が悪くなった方が気になりました。自動車の燃費計を見ながら走っています。
27日午前3時15分。眠気に襲われることもなく関越自動車道の「SA赤城高原」に着きました。ここは沼田ICの数キロ手前で,仮眠に予定している場所です。前回と同様に約12時間かかっています。エコ運転を心掛けて運転すると,「沼田ICまで約12時間」は不動のようです。
駐車場が少しうるさくなってきました。午前4時20分,約1時間の仮眠後に鳩待峠に向かって出発です。5時25分,約1時間で鳩待峠の駐車場に着きました。鳩待峠でも不足分を仮眠予定です。
実は,今日からマイカー規制がはずれます。そうでなければ戸倉の駐車場に車を止めなければなりません。
尾瀬林業の社員が駐車料金の徴収をするために早朝から働いています。1日目は2,500円です。高いですが,マイカーでの入山を牽制する目的もあるようです。このお金がどのように使われるのでしょう。尾瀬の自然の維持管理のために使われるのであれば文句はありません。2日目からは1日あたり1,000円です。前金ですから,この時点で私たちは5,500円払いました。下山が早くなればその分は返してくれるそうです。
指定された場所に車を止めてそのまま車中で仮眠します。家内はどこでも熟睡状態ですが,私はなかなか寝られません。ここでもやはり次から次に車がやってくるのでドアを閉める音や話し声で眠りが浅くなります。
今回,仮眠にこだわるのは今日の目的地の冨士見峠まで緩やかといえども標高差400m近くを歩かなければならないからです。3時間ほどの歩行になるはずです。徹夜でやってきていきなり山に登るなどというのは,たとえ体力があってもやってはいけないことです。もしこれが至仏山に登るというなら前日にどこかで宿泊してしっかり睡眠をとっておく必要があります。
今回で車中で仮眠を取るのは私にはやはり難しいということが改めて分かりました。次回の反省材料にしましょう。