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『霧時雨の尾瀬散策』 遠征レポート 2007年7月1日~4日 No.1/12

夏が来れば 思い出す  遥かな尾瀬 遠い空  霧の中に 浮かび来る…

2006年の秋に初めて訪れた憧れの尾瀬。その遠征が終わった直後から霧時雨の中の尾瀬散策遠征を計画していました。水芭蕉の季節も良いでしょう,ニッコウキスゲの時期もよいでしょう。しかし,私たちはできる限り人が少ない時期に,できるだけ静かに尾瀬を楽しみたいという想いが強く,敢えて尾瀬の“ハイシーズン”を避けました。そして遠征時期を「7月第1週」と定めました。情報収集した結果,有名な花の大群落は楽しめませんが代わりに花の種類の豊富さは十分に期待できると判断しました。

そして,7月1日は至仏山の山開きであり同時に登山解禁日でもあります。我々はその1日が移動日でしたの1日に登ることは出来ませんが条件がよければ2日に登る予定を立てました。

今回の遠征メンバーですが,我々夫婦と時々石鎚山などに行っている近所の娘さんの“エリちゃん”が同行することになりました。市内限定ドライバーの家内に代わって「予備ドライバー」としての任を負ってもらうことになりました。


6月30日(土曜日)は午後9時30分まで仕事をしてから入浴。午後11時直前に家を出てエリちゃんを迎えに行き,高速に乗ったのがちょうど11時頃でした。これから関越自動車道沼田インターチェンジまで一般道路に1度も下りることもなく幾つもの高速道路をつないでひたすら「高速の旅」になります。戸倉までは約13時間,950kmのロングドライブです。しかし,一度経験したルートなので様子が分かっているだけでも前回よりは気分が楽です。

瀬戸大橋を渡り岡山の山陽自動車道に入ったところで日付が変わり7月の1日になりました。

今回はエリちゃんにとっても初の尾瀬であり,最初は少々ハイテンションになっていましたがそれも束の間で,いつの間にか夢の世界に行ってしまいました。コンパクトデジカメによる道中のSAやランドマークと時間の記録を頼んでいたのですが…。(^^)

今日7月1日の最終目的地は至仏山登頂に備えて『鳩待峠』です。鳩待山荘に予約を入れています。夕方までに入ればよいので予定通りに行けば時間に余裕があるはずです。

沼田ICで高速を下りた後,国道120号線を走りますが,その途中に「吹割の滝」という観光スポットがあります。前回は時間に余裕がなく寄ることができませんでしたが,滝百選の1つに数えられていることでもあり,今回は折角そばを通るのでエリちゃんをもてなすためにも立ち寄ることにしました。

その後は,どこかの温泉で疲れをとり,地元の美味しい蕎麦を味わう予定です。これもまた旅の楽しみということです。(^^)


◎フォト by エリちゃん(レポートの中の小さい画像はエリちゃんのデジカメ画像を拝借)

途中,適時にSAで小休憩をとりながら快調に距離を稼ぎます。さすがに一度だけ眠気を覚え,即SAへ入りました。15分ほどの仮眠で回復。私は車の中で座席に座った状態では長時間眠ることができません。デリケートなもので…。(^^)

明るくなってからは車窓からの風景が楽しめるので気分も上々です。長野自動車道から上越自動車道を走行中は雨が降っていて空は曇っていましたが,関越自動車道に入り沼田に近付くにつれて空に占める青空の量が増えます。

最後の休憩も終わって沼田ICがもうすぐそこという辺りになると快晴に近い状態になりました。

今日は至仏山の山開き。登った人たちは素晴らしい風景を堪能しているだろうなと思いつつ,この晴天がこのまま続いてくれたらと願いながら沼田ICを下ります。

午前10時45分。11時間45分かかっていますが,予定は12時間なので,ほぼ予定通り。去年も約12時間かかったので,これが休憩や食事時間も含めた実際の所要時間ということになるでしょう。

沼田ICを下りてすぐに国道120号線を走ります。20kmほど走ると観光スポットの「吹割の滝」に到着しました。


(1)吹割の滝

日本の滝百選の1つ。確かに普通の滝とは違って面白いです。機会があれば1度は見ておいた方がよいかもしれません。しかし,個人的には大きな感動はありません。山の中を自分の足で歩いて見た滝とは感動が違うのは仕方ないでしょう。

  

(2)キツリフネ

吹割の滝に下りていく階段沿いに咲いていました。花弁が傷みやすいキツリフネですが,珍しく綺麗な個体でした。

私が使っているデジタル一眼レフカメラの「PENTAX K10D」でホワイトバランスを太陽光に設定して黄色い花を撮るとドンピシャの黄色が再現できます。色味に関しては下手にレタッチなどはしない方が良いようです。

この写真はレタッチをして失敗した見本です。

 

この後は今日一番楽しみにしている温泉です。

120号線沿いの立ち寄り温泉に向かいます。今後のためにもいろいろな立ち寄り温泉を経験してみたいと思い,去年とは違う温泉を選びました。

個人経営のこぢんまりとした温泉ですが,泉質は上等。食事処も併設していますので一度の休憩で両方を済ますことができます。ゆっくり湯船に浸かっているとロングドライブの疲れが取れるような気分になります。

洗い場と湯船の境目がないので,不注意な人が身体を洗うとそのお湯が湯船に入るかもしれません。この構造はちょっと疑問です。それと,露天風呂はもう少しデザインを工夫した方がよいと思いました。

我々が出た直後に,バスで尾瀬帰りの一行が到着です。団体さんと鉢合わせしていたらとてもゆっくりとはできないところでした。

さあ,もう1つの楽しみ。温泉の後は昼食です。地元の蕎麦を食べます。

尾瀬のガイドブック(尾瀬ブック 2006)に,隣接する食事処の「手打ち蕎麦がおすすめ」とあったのもこの温泉を選んだ理由の1つでした。

3人とも「ざるそば」を注文。840円也。貧乏遠征を余儀なくされているのでちょっと高いですが美味しい蕎麦には勝てません。そして,尾瀬の名物,尾瀬ドーフも試食に一人前注文しました。

最初の一口で後悔…。「手打ち蕎麦がおすすめ」と書いた山渓の記者はどういう味覚をしているのだろうかと思いました。これが蕎麦なら私は一生蕎麦を食べなくたってよいと思いました。失礼を承知で申し上げますと,まるで“ど素人”さんの蕎麦です。いや,素人が打ってももっと蕎麦らしい蕎麦になるかもしれません。蕎麦に似た別のものを食べた感じです。所詮は観光客相手の店ということでしょうか。なにかとても悲しいです。(武士の情けで温泉名と店名は伏せておきます)

嗚呼,どなたか美味しい蕎麦店を教えて下さい!

 

尾瀬ドーフの方は評判通りで美味しいです。3人とも満足,満足。尾瀬の土産にしようということになり,製造元の「尾瀬ドーフ」さんを訪れることにしました。尾瀬からの帰りに立ち寄るのに前もって場所を確かめおこうというわけです。

ところが,製造元でいろいろと話を伺うと,この尾瀬ドーフ,日持ちしないので送った場合はその日の内に食べなければならないそうです。これは土産としてはちょっと考えてしまいます。こういう美味しいものを家族や近所の人にもお裾分けしたいと思うのですが諦めました。残念!

この製造元でも食すことができるので,尾瀬からの帰りに寄って我々だけ食べようということに…。

◎尾瀬ドーフさんのサイト
http://www5.kannet.ne.jp/~ozedofu/index.html

 

尾瀬ドーフさんを後にして120号線に戻りしばらく走ると鎌田の分岐です。戸倉には左の401号線に進みます。やがて見覚えのある戸倉大橋が見えてきました。長いドライブももう終わりです。


(3)尾瀬第1駐車場

午後2時10分,到着。

今年新しく設けられた駐車場。

この数分先に尾瀬第2駐車場があるようですが,そこが旧並木駐車場のことです。

ここから乗合タクシーか乗合バスで鳩待峠に入ります。いずれを利用しても運賃は1人900円です。


(4)尾瀬第1駐車場

駐車場の奥から写しています。入り口にある建物が小さく見えています。

お客さんを降ろした乗合タクシーが我々3人だけで乗せてくれるというので時間のロスもなく出発。待つことが苦手な私にはラッキーです。

しかし,この運転手は山道を猛スピードで走ってくれます。通い慣れているのでしょうが,数年ぶりで車に酔ってしまいました。(帰りの際に利用した同じ会社の運転手は大人しい運転をしていました。人によるということでしょうか)

 

(5)鳩待峠

25分足らずで鳩待峠に到着。

今夜の宿泊所,鳩待山荘の2階から俯瞰的に撮影。

去年ここに立ったときの感動がよみがえってきます。尾瀬初体験のエリちゃんも去年の私と同じ感動を味わっているようです。

◎追記:究極のニアミス
画面右端に小さく見えるグループはネット上でお付き合いのある「てばまる」さんたちだと後日判明しました。「私の尾瀬」にリンクさせていただいている方たちが,てばまるさん以外にJUNさん,shinさんも写っているとのことでした。お顔を存じ上げていたら挨拶させていただいたのですが…。尾瀬に通っていれば,いずれどこかでお会いすることでしょう。その時の楽しみにしておきましょう。

 

(6)至仏山

標高2228m。

午前の快晴が嘘のようにいつの間にか梅雨空に戻っています。所々に雨雲さえあるではありませんか。(;_:)

しかし,去年も前夜は本降りだったが翌朝はきれいに晴れたではないか,と慰めます。

 

鳩待山荘の泊り客は我々を含めて3グループ,合計9人でした。この中の男性だけの4人グループが我々,特に疲労困憊している私の睡眠を奪ってくれました。徹夜で長距離を運転してきた私は夕食を食べたら“爆睡”の予定でした。

我々の部屋と彼らの部屋とは襖のような壁で仕切られているだけなので話し声が同じ部屋で話しているかのように聞こえてきます。しかもアルコールが入っていることもあるのでしょう,遠慮の無い大きな声で話をしています。4人は同じ会社の人間らしく,上司の悪口,同僚の悪口,飲み屋のおネエさんの話が延々と続きます。消灯時間は9時。その9時を過ぎても夕方からの馬鹿話は続きます。これだけおしゃべりな男性を私は知りません。

静寂が訪れたのは10時近くなってからでしょうか。「静寂」という意味を再認識しました。

そして,朝の4時前になってまた彼らの声がその静寂を破りました。早立ちをするのでしょうが,起きた瞬間からワイワイガヤガヤです。何の遠慮もありません。

隣の部屋にまったく気を遣うことなく大声で話をすることができる大人の人間の精神構造が我々には理解できません。小さな孫の話もしていたので結構な年齢のはずです。

私は今までにいろいろな所でやかましいオバチャン軍団に遭遇してきましたが,この連中と比べると可愛く思えてくるほどです。こういう輩が親でもあるわけなのですが,自分の子供をどういう風に育てたのか見てみたいものだと余計なことを考えます。

山小屋に日常を持ち込んではならない,と私はずっと思ってきました。

山小屋というところは朝が早く,夏のアルプスなどは3時,4時出発が当たり前。山小屋の消灯時間が8時,遅くても9時というのは出発時間から逆算しているのです。したがって,いつまでもペチャクチャ喋らない,余計な音を立てない。早朝にガサガサと荷造りして寝ている人に迷惑を掛けないように前の日に済ませておくなどは基本的な常識です。登山では睡眠不足は事故につながるので「明日のために寝る」ものです。まして他人の睡眠を奪うことなどは山では犯罪にも等しい行為だと私は考えます。

こういう“大人のマナー”が分からない人間は山小屋を利用するべきではありません。


(7)入山口

私は3時半に起きて時々外の様子を見ます。どうも天候が回復するような様子がありません。

さて,至仏山をどうするか。4時まで様子を見ましたが,結局,至仏山は諦めることにしました。帰りにもう1度機会があるので無理はしたくありません。

そうと決まればもう少し2人を寝かせておいてやりましょう。

4時半近くになって,まず家内を起こしました。その家内がエリちゃんを起こします。朝食は至仏山登頂に備えてお弁当にしてもらっていたので,女性陣の用意さえできれば出発できるのですが,みなさんご承知のようにこれがなかなか…。(^^ゞ 結局,5時15分の出発となりました。

出発直前になって雨が降り出しました。我々は足元にはスパッツを着け雨具の上だけを着て山ノ鼻へと歩き出しました。この雨で至仏山は諦めがつきました。

 

(8)最初の沢

 

(9)ユキザサ

悪条件が重なって暗いので感度を上げ絞りは開放で撮っていますが,手ブレ補正機能がなければ掲載できない写真になっていたでしょう。

「手ブレ補正機能」はお薦めです。(^^)v

 

(10)樹林帯の中の木道

ここがテンマ沢でしょうか?

 

(11)タケシマラン

アップで見ると旬の時とは少し雰囲気が異なっていて別の花のように見えます。

葉が茎を抱いているので「オオバタケシマラン」とのことです。

by 「やまそだち」さん

 

 

(12)熊除けの鐘

熊が出没するところなので鐘が設置されています。儀式のごとく何回か打ち鳴らしてから進みます。

ミズバショウのシーズンは鳩待から下った場合はここがおそらく最初に観察できる場所でしょう。

 

 

(13)ミニ湿原

大きくなったミズバショウの葉よりも高いのがヤマドリゼンマイの若葉です。そこにレンゲツツジ,その周辺にコバイケイソウが咲いています。

ミズバショウの頃の写真を見てみたいものです。

 

(14)レンゲツツジとコバイケイソウ

四国にはバイケイソウはありますが,コバイケイソウはありません。

 

(15)コバイケイソウの花園

 

(16)何の花?

 

この時期に咲くピンクの花はたぶん「タニウツギ」とのことです。

by 「てばまる」さん

 

 

(17)大きな岩を避けて通る木道

川上川を左に見ながら進むと木道は傾斜が緩くなりやがて平坦になります。

 

 

(18)川上川

1級河川,川上川に架かる川上橋です。

ここまでくるともう山ノ鼻は目と鼻の先です。5分もしないうちに建物の屋根が見えてきますが,それが「山ノ鼻ビジターセンター」です。

 

(19)山ノ鼻ビジターセンター

6時25分。それほど写真を撮ったわけではないのにコースタイムよりも時間がかかっています。木道で滑らないように気をつけて歩いたためでしょうか。

本降りとまではいきませんが,かなり雨も降っています。

 

 

(20)至仏山荘

いつかはここにも泊まってみようと思っています。

山荘の向かいにある休憩所で雨宿りを兼ねて朝食の弁当を食べます。

これがその弁当。他の小屋でも朝食を弁当にしてもらうと同じような内容だったので何か取り決めやルールがあるのかも知れません。

おかずがアルミで包まれていたり漬物や魚などが小さな袋に入って真空パックされています。衛生的だし傷みにくいでしょう。

我々が注目したのは「お茶」です。なんと愛媛県産でした。なぜだろうという話になりました。愛媛はお茶の大きな産地ではないし静岡の方がばるかに近いのになぜ愛媛のお茶なのでしょう。(^^)

おにぎりはかなりしっかり握られています。山に登るにはこれくらいの方がシャリバテしなくてよいと思いますが,尾瀬の木道を歩くだけなら少々多いかなというところです。おにぎりは1個でも個人的にはよいくらいです。だからと言って,お昼まで残しておくと食中りの心配をしなければならなりません。結局我々はこの日の昼食はおやつだけで済ますことになりました。